
60年代前半のイギリスのロックンロール・R&B・バンド。 後のバンドに与えた影響は大きいはずなのだが、いまいち知名度のない不運のバンド。
1曲目の"I Want That"のイントロからシビれっぱなし。 Billy "Crash" Craddockのカヴァーらしいが、壮大なコーラス陣が入って豪華でシブいナンバー。 間奏のサックスもヤバいくらいハマった。 続く2曲目の"So What"のイントロのピアノも格好良すぎ。 わりとセッション・ミュージシャンの質が高いバンドであるとも言える。 オルガンの格好いい曲もたくさん入っている。
3曲目の"Feelin'"は、"Shakin' All Over"の元ネタっぽいメロディー。 5曲目の"Restless"のギター・リフはThee Michelle Gun Elephantの"Bowling Machine"の元ネタっぽい。
サウンド的には、Cliff Richardの影響を受けまくっている。 Johnny Kiddの声のR&Bとかソウル向けの声が良い感じ。 "Send Me Some Lovin'"や"Your Cheatin' Heart"のようなメローなナンバーを聞くと特にそれを感じる。 聴かせる魅力をもった声。 ギターは、どうしてもMick Greenの派手な感じに心を奪われてしまうが、Alan Caddyのギターも嫌いではない。
収録曲は時系列に並んでいる訳ではないので、ライナー・ノーツで発表年やその時のPiratesのメンバーを確認しながら聴くと、より楽しめると思う。 同じ曲をメンバーが代わる前と後で録り直しをしていて、聞き比べるとギタリストの個性の違いが楽しめる。 Mick Greenはコード・ストロークが派手なので、わりと聞き分ける事ができる。 特にMick Greenは、「あぁ、これが後のPiratesに繋がるのだな」という感じが面白い。 70年代のPiratesに比べるとまだまだ派手とは言えないレベルのカッティングだけれども当時としては革新的な奏法だったのだろう。 Pirates名義の演奏曲も2曲入っている。(ヴォーカルはベースのJohnny Spence)