2003.8.31

伊豆ラストサマー


東京駅、いざ出発!

 「今日は8月31日、夏ももう終わりだね。」
 「うむ。今年の夏は冷夏と長雨で、どこにも行けなかったな。」
 「ボクは国際展示場に3日連続で行けたから満足だよ!」
 「お嬢......。そんなこと言わずに、夏休み最後の日くらい海を見に行こうではないか。」
 「あはは!そうだね、では出発ー!」

 

7時09分着
熱海着

 「熱海到着であーる。」
 「♪愛にささやく〜熱海秘宝館〜!新婚さんたちはいないのかな?」
 「お嬢、いつの時代の話だ?」
 「冗談だよぉ〜、やっぱ南宮崎か指宿へ行かなくちゃね!」
 「......お嬢、伊豆急行に乗り換えるぞ。」
 「わー!メデス待ってよぉ〜。」

7時23分発
伊豆急行の鈍行列車

 「伊豆急行、伊豆急下田行き各駅停車であーる。」
 「あれ?『リゾート21』とか『スーパービュー踊り子』には乗らないの?」
 「すまぬが、予算が無いので鈍行列車であーる。」
 「でも夏休みの伊豆特急なんて夏厨どもがうざいから、すいている鈍行列車のほうがいいかもね。」
 「うむ、通路で騒がれたり大声でわめかれたり、酔って下呂を吐かれたりするとたまったものではないからな。(経験者談)」
 

海を見ながら
片瀬白田〜伊豆稲取間

 「わあー!海!海!」
 「お嬢、窓を開けるでない。」
 「え〜?どうせ誰もいないし、海からの風が気持ちいいよぉ!」
 「うむ。これも鈍行列車の旅の醍醐味ということかな?」

 

終着駅、下田
伊豆急下田駅に勢ぞろいした汽車たち

 「終点、伊豆急下田到着であーる。」
 「ちなみに、向こうに止まっているのが東京行きの特急『スーパービュー踊り子』と『踊り子』だね。」
 「うむ。では暫く、この由緒ある港町を歩いてみるか。」
 「うん!」

 

記念碑だらけ
ペリー上陸の地

 「わ!ペリエさんの記念碑が建ってるよ!」
 「お嬢、ペリエで無くて、ペリーであーる。」
 「確か、黒船に乗って幕末の日本にやってきた人だよね。」
 「うむ。しかしペリー提督は当時鎖国状態であった日本を武力で占領する目的でやってきたのだぞ。」
 「へえー、メデスは物知りだねぇ!」

 

雰囲気満点!
当時の遊郭を意識したつくりだそうです

 「きれいな通りだね。」
 「うむ、ここは『ペリーロード』と呼ばれておってな、幕末にペリー一行が日米和親条約を締結するために了仙寺へと向かった道であーる。」
 「石畳の道と、レトロな町並み。なんか幕末の雰囲気がよく出ているね。」
 「今年はペリー来航150周年にあたるのでな、それで整備されておるのであろう。」

 
 

博物館もあるぜよ
史跡・了仙寺

 「で、ここが日米和親条約が締結された了仙寺だね。」
 「うむ、これで我が国は下田と函館を開港し、200年以上続いた鎖国状態は終了したわけだ。」
 「てことは、ここ下田は外国から色んなものがやってくる流行の最先端だったということだね。」
 「うむ、しかしそれはここ下田に一つ、大きな悲恋物語を生み出してしまったのである。」

 

墓
宝福寺にある唐人お吉の墓

 「唐人お吉さんの物語だね......。」
 「時は幕末。ここ下田の芸妓であった17歳のお吉は幼馴染の恋人と離され、法外な年棒と引き換えにアメリカ総領事ハリスのもとに待娼として売られてしまったのだ。」
 「確か、日米交渉を有利にするためお役人が裏で糸を引いてたらしいね。」
 「うむ。そしてハリスの帰国後は異人と交わったため周囲から『唐人』と嘲笑され、恋人にも捨てられ廃人となってしまったお吉は豪雨の晩に川へ身を投げ自らの命を絶ってしまったのだ。」
 「悲しいお話だね.....。せめてお墓に手を合わせてあげようよ......。」
 「うむ、合掌であーる。」

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