びんちょうタン、参上ッ!

 南部駅バス停11時12分発

一日5本のローカルバスである!

 「さてさて?ここにびんちょうタンが住んでいるのかな?」
 「びんちょうタンの里はここから奥へ入った山の中、龍神街道こと国道424号線を行くローカルバスへと乗換えであーる。」
 「丁度バスがやってきたね。早速ボクらも乗ってみよ!」
 「うむ。」
 「運転手さんこんにちわ!でもボクたち以外ほとんどお客さんが乗ってないね。

 「今や地方のローカルバスは、どこでもそんなもんであーる。」

それは舞い散る梅花のように、であーる!

 「わー!そこらじゅうが梅の木だらけだー!」
 「ここみなべ町は日本一の梅の町。江戸時代の紀州田辺藩が篠竹や自生梅しか育たぬやせ地を免税地にしたおかげで、重税にあえぐ農民が梅を植えては免税地を作っていったのが始まりであーる。」
 「あと2ヶ月もすれば、辺り一面に薄紅色の花びらが咲き誇るんだろうね。」
 「みなべブランドの南高梅を全国に広げるため、役場には「うめ課」までもが設けられているのであーる!」
 

ご、ごきげんようであーる。

 「道が険しくなってきたね、バスも左右に大きく揺れて大変だよ〜!」
 「国道とは名ばかりの悪路であるな、バス一台通るのが精一杯であーる。」
 「るふぅ、びんちょうタンに逢うのも一苦労だね。」
 「だがふと車窓に目をやれば萌える紅葉と真っ朱な柿の実、これぞニッポンの秋に相応しい光景であーる。」
   

石倉バス停11時44分着

妙な気配を感じるのであーる!

 「紀州備長炭振興館前、石倉バス停に到着であーる。」
 「ようやくびんちょうタンの故郷へ到着だね、遠かったよ〜!」
 「紀州の山奥に位置する、小さな田舎町。小鳥の声と小川のせせらぎだけが聞こえる静かな集落であるな。」
 「ここにびんちょうタンが住んでるのかー、って!メデスっ!道路脇に建ってるアレ!アレっ!


びんちょうタン、参上ッ!!

みなべ町へようこそ!!(ピアきゃろ風に)、であーる。

 「ほ、ほ、ほ!ホンマモンのびんちょうタンだぁーっ!」
 「この看板は去る10月1日の新生みなべ町発足と同時に建てられた、紀州備長炭振興館への案内看板であーる!」
 「すごいや!すごいよ!ボク感動したよぉ!」
 「PCエロゲの移植が全てのアルケミストが、社運を賭けて誕生させた「びんちょうタン」。そんな彼女がここ紀州の田舎町で、備長炭を使って町の人々の手伝いをしているのであーる!」
 「メデスぅ、なんかさりげな〜くヒドイ事言ってない?」
 「ライバル会社には負けてられないのであーる!」

MERCUREの中の人であーる。

 「ほんとだ!ちゃんと「江草天仁/Alchemist」って書いてあるね!」
 「今までは極一部オタにしか愛されなかったびんちょうタンも、これでたくさんの人たちに愛される存在になったというわけであーる。」
 「これって本当に良い事だよね。」
 「さよう。登場当初は我輩もこれからどうなるのかと心配だったが、今やガシャポンフィギュアや雑誌連載にもなった人気者。そして東京から春歌600Km以上離れた田舎町で心機一転活躍できるとは、江草もアルケミストも本望であろうな。」

この先200mであーる!

 「で、ここに書いてる紀州備長炭振興館って、一体どんな所なのかな?」
 「1200年の歴史を誇る紀州備長炭を世に広めるため、旧南部川村が彼の地に5000万円の経費をかけて建設した備長炭の博物館であーる。」
 「なんだかとっても勉強になりそうだね、ボクらも行ってみよか?」
 「この先200mというと、我輩達なら3分とかからぬな。では早速参るとしよう。」

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