MIDNIGHT・EXPRESS
東京23時43分発
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| 大垣に向けて出発であーる! |
「メデスっ!飲み物とお菓子を買ってきたよ!」
「ムーンライトながらの発車に合わせ、駅キオスクが23時半まで開いているのが便利であるな。」
「でも入線から発車が10分しかないので、結構慌ただしい旅立ちだね。」
「む、こうしているうちに例の発車メロディーが。お嬢!急げ!」
「わー!メデス待ってよぉ!」
品川23時53分着・23時53分発
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| 品川駅であーる。 |
「あーんびしゃすじゃぱーん!品川到着っと。」
「昨秋の東海道新幹線品川駅開業で、東京南のターミナルに返り咲いた駅であーる。」
「うん。結構ここから乗ってくる人も多いみたいだね。」
「ちなみに盆暮れ正月などの繁忙期には、当駅始発の臨時列車「ムーンライトながら91号」も運転されるのであーる。」
「俗に言う救済夜行だね。」
横浜0時10分着・0時11分発
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| ♪よこはま〜たそがれ〜であーる! |
「日付が変わって、横浜到着であーる。」
「0時を過ぎても、ミナトヨコハマのターミナルは人が多いね。」
「関内や伊勢佐木町で一杯呑んだ帰宅客が大半であろう。」
「でもながら号に乗ってくる人はあまり多くないね、何故なのかな?」
「ながら号は快速といえども全車指定席。定期券では乗車出来ないので帰宅客はシャットアウトであーる。」
「な〜るへそ。ホームの行列は次の0時18分発の国府津行普通列車を待つ人達だったんだね。」
大船0時26分着・0時26分発
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| C●MFの故郷鎌倉であーる。 |
「大船観音が見下ろす、鎌倉への玄関駅大船であーる。」
「向こうに根岸線の普通電車が止まってるね。でももう今夜は運転してないみたいだよ。」
「うむ。この辺りまで来ると首都圏の町並みがようやく途切れ、車窓も幾分鄙び出すといったところであーる。」
「駅ホームにも人の気配がほとんどしない、夜の帷が降りたって感じだね。」
平塚0時44分着・0時44分発
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| 湘南ミッドナイトであーる! |
「深夜の相模川鉄橋を渡ってと、平塚到着ぅ!」
「昼間の列車ならこの辺りから湘南の海が見えだし、まったくもって風光絶佳であーる。」
「まだホームにちらほら人が残ってるね。あ!ベンチでお父さんがべろんべろんになってるよ!」
「金曜の夜でつい羽目をはずしすぎたのであろうな。」
「もしかして、平塚ジ●ン●ャンで地雷を踏んで落ち込んでるのかな?」
「お嬢......詳しいな。」
国府津0時57分着・0時57分発
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| 御殿場線、沼津方面行きは乗り換えであーる。 |
「えーと、国府田?」
「ご、御殿場線が分かれるジャンクション国府津であーる......。」
「御殿場線って、丹那トンネルが出来る前は東海道本線だったんだよね。」
「さよう。しかし富士山麓を通るため急勾配が仇となり、丹那トンネル経由の新線が開通して没落してたのであーる。」
「立派な複線線路も半分がはがされて、今や2両編成のワンマン列車がトコトコ走るローカル線だね。」
小田原1時04分着・1時06分発
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| 深夜の小田原、座席争奪戦であーる! |
「箱根への玄関口、小田原であーる。」
「わ!なんかボクたちの車両に人がめちゃくちゃいっぱい乗ってきたよ!一体どうなってるの?」
「我輩達の3分前に東京を出た小田原行普通列車からの乗り換え客たちであーる。」
「えー!?なんでこんな中途半端な場所からわざわざ乗ってくるのかな?」
「お嬢。まずは手持ちの切符を見てみろ。」
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| ムーンライト号の指定席券であーる! |
「あやや!座席指定券がここ小田原までになってるよ〜!」
「うむ。『ながら号』は原則として全車指定席で運転されているが、実はここ小田原より先は我が4号車から9号車の計6両が自由席として開放されるのであーる。」
「そっかー。だから切符が買えなかった人はここ小田原まで普通列車で先行して、自由席になったボクらの車両に乗ってきたんだね。」
「さよう。その為汽車が混雑する盆暮れ正月等は、ここ小田原で僅かな空席を巡って食うか食われるかの争いが繰り広げられるのであーる!」
「でも?切符は小田原までなのにボクらはこのまま座ってていいのかなー?」
「お嬢。この車両はもう自由席であーる。従って東京から座っていた者は全員このまま終点まで座っていてもいいのであーる!」
「よく考えればそうだねっ!杞憂だったよぉ。」
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| 殺伐自由席!ムーンライトながら号であーる。 |
「一気に車内が満員になっちゃったね。立っている人もいるみたいだよ。」
「オフシーズンの金曜日でもこの混み具合であるからな。盆暮れ正月、特に8月中旬と12月下旬の年2回の殺伐さはたまったものではないのであーる!」
「ふーん。いったいどういう感じだったの?」
「網棚いっぱいに雪希さん紙袋が並べられ、車内はもう同人誌回し読み大会。のみならず一夜中アニソンの携帯着信音があちこちで鳴り響き、そこでまたブチ切れですよであーる!」
「い、痛い光景だね......。」
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『ムーンライトながら』は元来375Mと呼ばれた全車自由席の鈍行列車。従ってそれを全車指定席に移行させた際、ひとつ大きな問題があった。というのも、375M時代は東京と中京・関西地方を結ぶ夜行列車以外に、東京発最終の下り帰宅列車、および東海圏での深夜列車としての使命を帯びていた。従ってそれを全車指定席にしてしまうと帰宅列車としては別として、東海圏に於ける深夜帯での短区間の旅客輸送に大きな支障が出てしまうことになる。 また「日本一混雑する夜行列車」と呼ばれた375M時代の乗客には、始発の東京駅で発車2時間以上も前から列を作る風習があった。いわば東海道を安く効率的に移動したい人にとっては、座れなくてもいいから乗車したいというのが本音であった。それを全車指定席にしてしまうと指定席券が買えなかった乗客は汽車に乗車できなくなり、特に汽車が混雑する繁忙期は東海道間の旅客輸送に大きな支障が出てしまう。 そこで苦肉の策として考え出されたのがこの「小田原→名古屋間一部自由席」である。東京始発時点では全車指定席の優等列車故に帰宅客をシャットアウト出来、最終列車が終わった小田原以降では短区間の旅客輸送にも対応できる。しかも前述の指定席が取れなかった「どうしても乗りたい」乗客も、一本前の東京始発小田原行き最終普通列車で先行し、小田原から4両目以降の自由席車に立席を条件に乗車することもできる。 一方の前3両は小田原以降も全車指定席のため、深夜帯の旅客乗降もほとんどなく快適な一夜を過ごすことが出来る。しかし指定席券は概ね前3両の俗に言う「名古屋編成」から売れるため、繁忙期での座席獲得は難しいかもしれない。ちなみに東京から名古屋・大垣方面へ旅行する際に名古屋までの指定席が完売でも、小田原までと告げれば結構座席が残っていたりする。これは名古屋までと告げた場合窓口の端末は前の3両からしか空席を検索しないのに対し、小田原までと告げれば全9両全てから空席を検索するからである。 ちなみに翌朝6時05分到着の名古屋から先は通勤・通学時間帯となるため、前3両を含む全車両が自由席車として運転される。東京から夜を徹してやってきた乗客が缶ビール片手に座席で眠り込む脇で、スーツ姿の早起きのサラリーマンが朝刊片手に立っている。そんな珍しい光景が見られるムーンライトながらの夜明けである。 |
| 小田原編成の指定席券。小田原以降は全車自由席のため、 この切符でそのまま座って終点の大垣まで乗車できる。 |
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| 名古屋編成の指定席券。深夜の乗降が無く快適な一夜がおくれる。 ちなみに名古屋→大垣間は全車自由席として運転される。 |