2003.9.12

深夜急行『能登』7時間02分。

金沢行き急行「能登」


上野駅16番線ホーム23時13分・『能登』入線

ふるさとの山に向ひて......啄木。

 「♪ああ上野駅ぃ〜、ねえねえメデスう、今度はどこへいくの?」
 「夜行急行『能登』で行く北陸街道であーる。」
 「夜行列車に乗るのも久しぶりだね、楽しみだよ〜。あ、こんなところに石川啄木さんの歌碑があるね!」
 「『ふるさとの、訛なつかし停車場の、人ごみの中にそを、聴きにゆく』、東北出身の啄木らしい秀歌であるな。」

 

旅立ちの16番線ホーム

 「あ、この汽車だね!」
 「上野始発23時33分急行『能登』金沢行き、うむ、これで間違いないな。」
 「上野発の夜行列車かぁ、なんか演歌みたいだね。」
 「しかし国鉄民営化以降の合理化政策によって、今や上野発の夜行列車は『能登』を含み僅か6本にまで減ってしまったのであーる。」
 「新幹線や夜行バスにお客さんを獲られちゃったんだね。」

野郎どもは(・∀・)カエレ!!

 「あれれ?レディースカーって、何のことかな?」
 「ま、早い話が婦女子専用の指定席車両という意味であーる。」 「そーなんだ。やっぱりボクも女の子だから、夜を徹する夜行列車の長旅はこういう車両があった方が安心するよ。」
 「うむ。」
 「で、ボクたちはこの車両に乗らないの?」
 「むむっ。我輩は紳士であるからな。」
 「メデスはぬいぐるみってことにすれば大丈夫だよ☆」 
 「るふぅ〜。お嬢、酷いな......」
 

上野発23時33分

国鉄色ボンネットクハ485系、萌え。

 「いよいよ出発だね。」
 「ちなみにこの車両はボンネットクハ485系といって、我が国では『雷鳥』亡きあとこの『能登』だけに残った貴重な車両であーる。」
 「ふーん。なんか一昔前の特急列車って感じで旅情があるね。」
 「古き良き日本国有鉄道の香りを残す、最後の深夜急行に相応しい名車であーる。いいなぁ、
萌えるなぁ(はぁと。」
 

殺伐ッ!殺伐ッ!

 「わー、結構混んでるね。」
 「今日は平日なので、時間柄大宮や熊谷への遠距離通勤客が多いのであろうな。」
 「並行する山手線や京浜東北線の列車も満員だね。」
 「日本経済の底辺を支える企業戦士達であるな。」
 「お父さんたちも夜分遅くまで、ご苦労様だね。」
 

 

月明かりで一杯。

 「では、企業戦士の休息の場へ参るとしよう。」
 「へぇ〜、ラウンジカーがついてるんだね。」
 「昔は食堂車だったらしいが、今は乗客たちのフリースペースになっておるということだな。」
 「お父さんたちの安らぎの場所だね。」
 「ハードワークをおくる企業戦士達の帰宅には、小ビールとツマミと夕●フジの『首都圏夜のお色気情報(割チケ付き)』が欠かせぬのであーる。」

 

大宮23時59分着・0時01分発

♪さいたま〜

 「♪さいたまさいたま〜大宮到着っと!」
 「日付も変わったというのに、北関東の100万都市は活気に満ち溢れているな。」
 「でもホームのあちこちでお父さんたちが『ぐでんぐでん』の『べろんべろん』になってるよ。」
 「お嬢!ハードワークをおくる企業戦士達の帰宅には和●と白●屋と養●乃滝が欠かせぬのであーる!!」

 

熊谷0時33分着・0時34分発

深夜の高崎線

 「熊谷到着だよ!」
 「まだまだ降りる人が多いな、遠距離通勤も大変であーる。」
 「この後0時51分発の高崎行最終列車があるから、乗り換える人も多そうだね。」
 「くたびれたサラリーマンやコンパ帰りの学生や水商売風のおねーさん。正に夜のターミナルは人生の縮図であーる。」

 

高崎1時01分着・1時03分発

高崎駅25時

 「高崎到着であーる。」
 「上越新幹線と長野新幹線が分岐する、鉄道の町だね。」
 「うむ。ちなみに我が『能登』もかつてはここから信越本線に入り、碓氷峠を越えて長野経由で北陸を目指しておったのだ。」
 「確か長野新幹線が開通して、在来線の信越本線は廃止されちゃったんだね。」

深夜急行、北へ。

 「あ、車内が減光されたよ!」
 「もう夜中の1時を過ぎ、次は新潟県の直江津まで停まらないので眠りにつく客も多いのであろう。」
 「そうだね、ボクたちももう寝ようよ。」
 「うむ。ではおやすみ、お嬢。」
 「ではメデスっ、また来世......。」
 「......。」

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