2003.2.9

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| ばんえいの勇者たち |
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| 「優駿浪漫」様似行き |
月曜日の午前8時前。製紙工場の煙突が立ち並ぶ工業都市、苫小牧。その玄関口ともいうべきJR苫小牧駅は通勤,通学客で鈴なりの人だった。まもなく1番線ホームに当駅止まりの日高本線普通列車が3両編成で到着,鈴なりの学生達を吐き出して,ホームにわっと歓声がこだまする。
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| 日高本線 |
列車は到着後後ろ2両を切り離し,一番前の車両は折り返し様似行きの普通列車となる。我が国有数の馬産地を行く列車に相応しく,その車体には「優駿浪漫」のロゴとサラブレッドのイラストが描かれている。
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| 牧場を見ながら |
8時01分発車。製紙工場の煙突群を抜け室蘭本線と別れるともうそこは荒涼とした大地である。灰色のシラカバ林の枝々が天を突き、向こうには早くも黒く沈んだ太平洋の大海原が姿を見せている。車内は各ボックスに1〜2両の程よい乗車率。用務客がその殆どを占めている。
かつて富内線が分かれた鵡川あたりから沿線にサラブレッドの牧場が見え始めた。併走する国道には「日高ケンタッキーファーム」の看板も見え始める。広大な牧場では仔馬達が雪と戯れながら通過する列車をみつめている。草競馬場とおぼしきレーストラックも車窓を過ぎていく。次の日高門別では「名馬シンボリルドルフの故郷,門別です」という車内放送があった。
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| 「ぽっぽ」静内駅 |
9時37分,静内着。確かここは6年前に牧場めぐりをした時に降りた駅である。ここで列車は上り列車と交換のためなんと24分間も大休止する。待ち時間を活かして覗いた駅前観光案内所には「名馬のふるさと・しずない」と書かれた記念スタンプが設置され,「日本ダービー優勝」の文字と共にアイネスフウジン,サクラチヨノオー,ダイナガリバー,ウイニングチケット,サクラショウリ,メリーナイスといった優駿たちの名が列挙されていた。
駅前に出るとそこにはサラブレッドのモニュメントが建ち,駅前通りのあちこちでサラブレッドにちなんだものを見ることが出来た。
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| 日本ダービーでキミに逢いたい。 |
静内を出ると間もなく静内川の大鉄橋を渡り,太平洋の断崖絶壁の上を飛ぶように列車は走る。車窓左手には雪を被った日高山脈の山々が現れ,山麓の牧場のあちこちで仔馬達の姿を見ることが出来る。
三石,荻伏,馬産地を繋ぎながら列車は走る。次の絵笛は正に大牧場のど真ん中にある駅だった。間もなく列車は沿線最大の町,浦河に到着。駅前に建つ役場の前には競走馬のブロンズ像が建てられ,「北海道競馬を守ろう!」と書かれた大きな垂れ幕が下がっていた。
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| 終着駅、様似 |
太平洋の海岸線に沿ってラストスパート。前方にはうっすらと日高山脈の付け根こと襟裳岬が見えてきた。いよいよ終着駅,様似は近い。
11時25分,終着駅,様似に到着。日高地方どんずまりの小さな町だ。鉄道が延びるのはここまでで、以降は岬行きのローカルバスに揺られることになる。