・その男の名はY君 その1
私は、見た目通りの人が大好きである。もっと正確に言うと、「見た目がとても怪しくて、「こいつ、やばそうだな〜」と思ってたら、本当に怪しい奴だった」という人が大好きなのである。身近にいた人がそんな人だと分かった日には、「ブラボー!」と両手を挙げて叫んでしまうほどに。
今までもそんな人は何人もいて私を楽しませてくれていたのだが、最近、私のクラスに今まで経験してきた中でもかなりハイレベルな奴がいるのが発覚した。今日はそいつをちょっと紹介したいと思う。
そいつの名を仮にY君としよう。
Y君は最初からなかなか異彩を放っていた。そのぎろっとした目、さらさらすぎてまっすぐすぎる髪型、は「こいつ、やばそうだなと思わせるには十分であった。漫画「寄生獣」の中に出てきた確か浦上とかいう服役中の殺人鬼の、警察に捕まる前の顔をもっと細めにした感じ、と言えばなんとなく想像できるだろうか。さらに、それに加えて、ケントギルバートの眼鏡のような、眼鏡を顔から離すと目が大きく見える、というような(遠視用の?)眼鏡もつけていて、彼の目のぎろっとし具合をさらに強めていてくれている。
そんな見た目からして中々のインパクトがある彼と私とのファーストコンタクトは、学生実験で一緒にやることになった時だった。
もちろん一緒に実験をやるからにはそれなりに近い距離で話をしたりもするのだが、初めてちゃんと聞く彼の声は、やたら低い、だみ声っぽく、そして、少々何かぎこちない話し方だった。私の中で期待が高まる。
そして、実験を進めていくうちに、ある違和感を感じた。「何か、少し変な臭いがしないだろうか。。。 少し酸っぱいような。。。」すると私は、何と明らかにY君がその臭いの元であることに気が付いた。さらに私の中で期待が高まる。
そして全3回の実験が終了し、その実験についてレポートを書かなければならないのだが、「前見せ」なるものが存在し、実験終了1週間後にその実験の担当の指導教官に途中まで書いたレポートを見てもらい、さらにその1週間後に正式にレポートとして提出するのだ。
ということで、私とY君も実験終了1週間後その前見せをしにいって指導教官にレポートを見てもらっていると、指導教官は何か確認したいことがあったのだろう、私達に「実験の指針書見せて」と言った(実験の指針書とは、実験の進めていく上でのガイドライン、実験する上で参考にするデータなどが書かれている)。それに応えてY君が持っていた指針書を渡すと、指導教官はぺらぺらと1枚ずずめくり始めた。すると、何枚かめくったところで
めくったページの裏に「書き慣れた感じの美少女の絵」
がふいに現れた。すると、Y君は恥ずかしそうに、
「それはいいですから・・・」
と言い顔を赤らめ、そんなY君を見て私はこのときやっと初めて「Y君はやっぱりやばいやつなんだね!」とY君が期待に見事応えてくれたことに素直に喜び、そして心の中で「ブラボー!」と叫びながらも笑いを堪えるので必死だった・・・
今回はここまでで留めておくがY君についてはまだいくつか話があるので、さらに追って報告するとしよう。