「高校生活に期待する 一組十番
晴れて無事に一高に入学することのできた僕だが、正直言って、これから新しく始まる高校生活に不安を抱いている。
いや、本当のところは不安だけでなく、期待もしている。しかし、その期待よりも不安の方が大きすぎて、特に入学式
が近ずくにつれ、僕は本当に高校生活をまともにおくれるだろうか、とかまあ色々な不安が募ってきた。二日後にはもう
入学式である。正確には明日だが。(もう時計は十二時を回ってる)
僕の中学生活というものは、おそらく他人から見た場合、ほとんど意味を持たない無駄な時間を送っていると思われる
ことだろう。自分自信でもそう思っていたのだから間違いないだろう。部活に入ることもなく、入ってもやめてしまい、
余りまくった家に帰ってからの時間は何に使っていたのだろうか。自分でもよく覚えていないのだ。ファミコンしたり、
寝たり、何か訳わからないことしてたような気がする。その最たるは二年生の時だ。はっきりいってあの当時の印象という
ものは何も持ってない。今思うと何と無駄な時間を二年生と時費やしたことか。本当にこの頃はヒマで、「いまざわ」でなく
「ヒマザワ」と友達に呼ばれてたのもこの頃だった。
三年生になって受験を迎える訳だが、この時期になって僕はあせった。成績が下がりまくったのだ。一時はもぎデストで
四百点より下の得点もとってしまい、一高危うし、と思い冬休みがんばってなんとか得点を戻すことができた。その頃はよく
高校に落ちたらどうしよう、と珍しく真面目に考えることもあったものだ。と三年生の時のことは結構よく覚えているし
楽しかった。しかし何か虚しいことを感じずにはいられなかった。その虚しさの理由は、もう気づいていた。
正直なところ、僕は中学から高校に変わるのは面倒臭えなあ、と思っていた。中学校三年生の時はそれなりに楽しい生活を
送っていたから、この生活をいちいち変えたいなんて思わなかったし、やっぱり高校生活への不安も抱いていたからこのままで
いいのにと思っていた。毎日何ら変わることのない楽しい生活。それもよかろう。毎日友達と笑って、授業もそれなりに楽しく
やって、と。受験が近ずいて、みんな部活から退き、僕と条件が同じになり、高校に対する不安と目標という点が皆同様に
なったために、あの頃は楽しくできたのかもしれない。その結構楽しくやっていた頃さえ、僕は前程でなくても虚しさを
感じていた。ああ、こんなことで、何もしないで大事な中学三年間は、もうすぐ終わってしまうのか。
自分で、自分自身に嫌悪感を持っていた。こんなくだらねえ中学校生活しか送れねえ俺はなんてくだらねえんだろう。
ああ、虚しい。
自分が何故こんな虚しかったのか。理由は、結局僕は何か本気になれるものを持っていなかった。何か一つでも打ち込める
ものがあれば、ずーっと良い中学校生活を送れたと思う。いや、思っていた。そうできなかったのは、やはり楽な方にばかり
逃げていたから。ぼっー、としていてもそれなりに楽しけりゃいいや。と本能的にそうしてたのかもしれない。今になって後悔する。
人生楽あり苦ありだ。
だからこそ、高校では、何か一つでもいいから熱心に打ち込めることを見つけ、がんばりたいと思うのだ。それが期待。
いや、希望だ。いや、希望でなく、絶対にそうしたい。
決して中学の二の舞いになることなく、今度こそ良い高校生活を送れるようにと、思う。勉強も、赤点とらない程度にはやって。
最低限の話だが。ただ一つ目標として、僕は数学が好きなので、数学だけは他生徒に負けないよう、がんばりたい。
で、多分大学に行くことを希望することになるだろうし、その時は浪人にならぬよう志望校目指して努力したいと思う。
浪人生なんて、昨今決して馬鹿にできないくらいいる訳だから、なっても恥ずべきことではないけど、やっぱりやだ。
せいぜいがんばろう。
最後に、中学校の時なんかより何百倍も素晴らしい高校生活を送れるよう祈りたいと思う。僕が崇拝している神なんていないが。
終わり 午前一時五十七分に書き終わる。 」
読んでみて、どのような感想をお抱きになっただろうか。
最悪の中学生活を送ってしまいそれを後悔するあまり大きくなったという、屈折した高校生活への期待だが、結局それは100% とまではいかないまでも悪くない高校生活は送れたと思う。そしてその後は無事現役で大学合格、なんとか大学卒業、大学院進学決定 と人生はまだまだ続く。老け込まずに、これからも若い頃を思い出し頑張っていきたいものである。