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2XXX年
ある日突然地球に“別れの日”がおとずれた。エドとよばれるシステムがひき起こしたこの惨事は、全世界の生物を“シルエット”と“ミラージュ”という違った属性をもった2つの種族にわけてしまった。
以前の人間とは違った特異な能力を身につけた2つの種族は、ともに頂点に支配者をおき、下の者達はその支配の中で毎日好き勝手に暮らし生きていた。が、シルエットとミラージュは決して仲が良いわけではなく、同じ街に住む者どうしでの争いや種族の利害に対しての小競り合いが続いていた。
しかし、あるとき1つの生命が眠りから醒めた。彼女の名は“シャイナ・ネラ・シャイナ”。過去世界が崩壊した今の世界を再びものへもどすために残した大いなる遺産であった。彼女の心に響く言葉、それは「破滅を招いたエドをさがし、世界をもとへもどせ」の1つだけだった。
2つの種族の間に指令が下った。我らの世界を変える者が現れた。全力でこれを阻止せよと。
過去世界の生命をうけて生まれたシャイナ。しかしそのたった1つの使命の実行は、そうたやすく実現できそうにはない。




これは、2年くらい前に2chの某スレで展開した内容を基にまとめたものです。
(当時ご協力頂いたシモン氏やその他の方々、いまさらではありますが、ありがとうございました)
実は、ほとんど同内容の情報ページも既にあったりするのですが……
自分的にこれは作っとかないと、という強迫観念があるので作ります。
基本的に、天使だ悪魔だといった話に拒否反応のない人向けです。


主人公側


●シャイナ・ネラ・シャイナ(Shina Neutralva Sinner)
属性ニュートラルの幼い罪人、位の意味。
本人は自分を世界を救うメシアだと思っているが、最初から罪人の名を冠せられた存在。
だが、そんなことにはお構いなくひたすら前へ前へと進んでいく。

●ゲヘナ
煉獄の意味。ダンテの「神曲」によれば、死した罪人が罪を清める場所。
シャイナに常駐するプログラムの名。
シャイナが倒れた場合、世界の全てを無に還す。
聖書内では、最後の審判後に神を信じないものが落とされる場所。

●パラサイトセブン
このゲームの武器。7種類あり、キリスト教の七つの大罪のもじり。

Pride(傲慢):プライディー   ブーメラン
Envy(嫉妬):エンビア      羽型フィールド展開
Gluttony(暴食):グラットニィ  レーザー
Lust(色欲):ラスティ       ガス攻撃
Sloth(怠惰):スローサ     だらだら撃つだけ
Greed(貪欲):カビタス     ホーミング弾
Wrath(憤怒):アンガラ     爆弾

●モーセ
「出エジプト記」、もしくは映画の「十戒」で有名な、エジプト脱出を指揮し、 神との契約を結んだ人。
意味は「導くもの」。
海が割れる=戦艦大和 に爆笑した。
余談だが、ぎゃるぱにX攻略で書いた十戒は、本物にある程度合わせてあったりする。


 

ボス


●ゾファル
ゾファル自体はカバラの書物「Sepher Ha-Zohar.(光輝の書)」から。
また、ゾファルは属性変化によって「MT」「SP」と名前が変わるが、 MTはメタトロン、SPはサンダルフォンのこと。
どちらも天使の名前で、双子と言われている。
メタトロンはかなり特殊な天使で正体不明。光輝の書を信じる者には、最重要の天使。
名前に、神の下僕であることを示す「el」がつかない。
現在2ch長編AA板で連載中の「モナー戦争」においても、極めて重要な役割を果たしている。

尤も、ゲーム中のゾファルは、ハールの制御から逃れられなかったようだが……


●ハール・バースクロッド
●メギド・バースクロッド
ハール・メギド。即ちハルマゲドン。
ハルマゲドンの意味は「メギドの丘」という地名。バースクロッドは 「バース=生まれた」「クロッド=土から」と言う意味。神がこ の世を創ったときに、光とともに天使を産み出し、そして人間はアダマ(土くれ) から産み出された。G・Aは天使の名を冠し、土くれから生まれたハールが生み出した。
ハール=ミカエル、メギド=ルシファーと考えていいだろう。
それぞれが、メシア教、ガイア教を率いるのも同じ。
当然ながら、ハールは自らが信じる秩序に満ちた世界を志向し、メギドは力あるものが生き残る 真の意味で自由な世界の構築を目指している。
その両者にとって、「別れの日」以前の世界への回帰を目指すシャイナの存在は極めて危険なものであったが、 同時に世界の均衡を破壊する糸口として、利用価値の高いものでもあった。


●クロッド
ミラージュ側から言えばY.H.V.H.に当たる存在だが、名前の意味は土。
ミラージュ(メシア教)、シルエット(ガイア教)に世界が分かれる前の存在。
メギドやハールも彼から産まれた存在に過ぎない。
先の世界を滅ぼし、混沌に満ちた現在の世界を創り出した張本人。
その動機は、実験体として苦しみに満ちた生を歩むが故の、世界に対する憎しみだった。
それ故に、シャイナに倒される際も、彼女に負の感情をぶつけることはなく、むしろ それを望んでいたかのように静かに消え去っていく。


ガーディアンエンジェル(G・A)


その名の通り天使の名を冠する。以下その概要。
第一階級(上級三隊) 熾天使(セラフィム) Seraphim =セーラ
第二階級(上級三隊) 智天使(ケルビム) Cherubim =ケルブ
第三階級(上級三隊) 座天使(スローンズ) Thrones(オファニムとも呼ぶ) =ガルガリン
第四階級(中級三隊) 主天使(ドミニオンズ) Dominions =ハシュマリム
第五階級(中級三隊) 力天使(ヴァーチュズ) Virtues =マラキム
第六階級(中級三隊) 能天使(パワーズ) Powers =デュナミス
第七階級(下級三隊) 権天使(プリンシパリティーズ) Principalities =プリンスダム
第八階級(下級三隊) 大天使(アークエンジェルス) Archangels =なし。ただし、ミカエルとルシファーはここに入る。
第九階級(下級三隊) 天使(エンジェルス) Angels =くぴとさん

●セーラ
セラフィム(熾天使)
燃えさかる蛇というヘブライ語源を持つ最高位の天使。キリスト教では六枚の翼を持つとされている。
モードチェンジ後の「聖なるかな」のラッパは、ヨハネ黙示録の 「御使いがラッパを吹いたら」と呼応しており、「聖なるかな」も聖書から の引用。
戦いの舞台がカバラの生命の樹を彷彿とさせる。
また、ヨハネ黙示録においては、ラッパが1度吹かれるたびに地上を様々な災いが訪れる とされているが、セーラの後半のラッパ攻撃は、これと対応している可能性がある。

●ケルブ
ケルビム(智天使)
聖書ではエデンの東を守るとされる天使。 アダムとイブの堕天後、知恵の実を守っているらしい。
ゲームでは生みの親のハールに逆らい、彼を殺した後、シャイナと戦う。
その高い知性故に、自らを産み出した者を否定し倒してしまうという行動は、真・女神転生2の サタンに通じるものがある。

●ガルガリン
オファニム(座天使。戦車、瞳といった意味)
神の玉座を運ぶ尊厳と正義の天使。ただし、燃費は悪い。

●プリンスダム
ドミニオン(権天使)。一般天使の指揮官。領地を守護するもの、といった意味。
シルミラでは、マティを守護する任に着いている。
ちなみに、マテイは、エノク書ではグレゴリの牢獄ということになってる。
つまり天使用の刑務所。
なお、ハシュマリムという名の没キャラがいるが、これはプリンシパリティーのこと。
羽が生えた砂時計の形の培養管の中に2匹の怪生物がいる、という姿で、 3面中ボスとして出てくる予定だった。

●マラキム
カメレオンみたいな奴。ヴァーチャー(力天使)
神の力を用いて奇跡を起こしたりする。企業の宣伝の為にイベント会場に来るアイドルさんみたいなものか。
もしも月宮○ゆや神尾○鈴が天使だとすれば、おそらくここに入るだろう。
キリストを迎えに来たとか言う話もある。

●デュナミス
パワー(能天使)。 前線で敵と戦うのが仕事。
その常に前線にあるという立場故に、敵の思想に被れる者も多く、ルシファーの堕天の際には 多数の脱落者を出した階級。
それ故か、デュナミスの性格破綻ぶりは、他のG・Aを圧倒するものがある。
言うまでもないが、こおろぎさとみ。
自分的には、能天使→脳天気説を捨て切れない。

●クピト
エンジェル(最下級の天使)。 要はヒラ天使。
カバリストの言葉を信じるなら、天使の数は301,655,722人らしい。
大した能力はないが、手先は器用。アルター等のメカも使いこなす。 性格は高慢。


その他


●ディブル
シルエットの雑魚。名前はそのまんま、デビルのこと。
量産型ジャックランタン。

●グレゴリ
アダムとイブの堕天の後、神が人間の教育(監視)用に地上に送りこんだ 天使達のこと。
その後、禁忌である人間の女との結婚に踏み込んでしまう。
結果、出来てきた子供が破壊しか能のない巨人ばかりで、地上はとんでもないことになる。
さらに、人間に余計な知恵を教えたこともあって神の怒りを買い、罰せられる。
そして、神は世界をやりなおすため、大洪水を起こす。

●パラケス
多分、希代の錬金術師にして化学の先駆者、ホムンクルスや 4大精霊の定義で有名なパラケルスス。
かなり傲慢で嫌われてたんで、周りの人々に潰されるのは同じと言える。

●ゴリアテ・ザ・ペリシテウォリアー
ダビデに打ち倒されるペリシテの巨人ゴリアテ。
圧倒的なパワーが売りだったが、クリティカルを食らって一撃死する。

●パウロ
もともとユダヤ教徒でキリスト弾圧をしていたのに、途中でキリスト教 に帰依して、以降死ぬまで布教を続けた聖パウロだろう。
共通点はその変わり身か。

●サムソン・ヘアパワー
「士師記」に登場する、髪の毛がパワーの源のイスラエルの戦士。
その圧倒的な破壊力でペリシテ人に恐れれていたが、髪を剃ると力が無くなるという弱点をデリラに教えたため、 捕縛される。
最後に、馬鹿力を出してペリシテの神殿を破壊し、多数の敵を巻き添えにして死亡。

●デリラ・ザ・ビューティー
絶世の美女。ゲーム中では違うが……
ペリシテ側の人間で、サムソンの弱点を聞き出しペリシテ人に教えてしまう。
ゲーム中では、ミラージュのメディア王。
あの料理が魔女メディアと掛けてあるんだったら大笑いだが。

●サラ
イスラエル民族の祖と呼ばれるアブラハムの妻。 アブラハムが100歳、サラが90歳の時に神の力で子イサクを産む、 というエピソードがある。
よって、あのサラもばあさんということで。で、若作りと。多分。
という説をスレでは展開したが、「旧約聖書外典に登場する同名の別人物のほうがモデルと思われる。外典のほうの「サラ」は、悪魔に取りつかれるという災難に遭っている。」 という説もある。

●ファウスト
言うまでもなくゲーテのファウスト。メフィストフェレスと契約を結び、人 外の力を手に入れた彼が、何故こうなってしまったのかは全くの謎。
最後の爆発は、ゲーテの臨終の言葉「もっと光を」か。

●ヨナ(ヨナ・ソルジャー)
旧約聖書の人物で、神にニネヴェへ布教に行けと命 令されたにも関わらず、反対行きの船に乗る。で、神の怒りを買って海に投げ出さ れ、鯨に食われた後、鯨の腹の中で数日を過ごし地上に帰る。共通点は生き物の腹 の中にいること。


以降、没キャラ及びPS版追加キャラ

●狂皇ザカリアス
PS版では、条件を満たすとゲッセマネの園で戦う事になる。シルエット属性。
由来は人名で、その昔のローマ教皇ザカリアスから。
ミカエル、ガブリエル、ラファエル以外の天使を偽者と認定したとんでもない人。
ゲッセマネはキリストが捕まった所。ゲーム中の こいつは3頭身の死神のような姿。

●ネブカドネザル
バビロニア王で2度のバビロン捕囚の張本人。ユダヤの宿敵。
エリア4の没ボスで、ジジイの映画監督。
この人物に、映画監督という個性を当てる辺りが爆笑もの。

●ユダ
ユダはクチビルの形の帽子を被った女。メギドと同じシナゴーグ・ラビの一人。
巨大コインを武器に使う。没ボスの一人。
言うまでもなく、イエスをローマに売ったイスカリオテのユダがモデル。


各面の解説


エノク書が元ネタ。人間エノクさんが、天使に連れられて天界を旅した後、メタトロンになる話。
第一天
Shamain
地上に最も近く、多数の天使が星の運行、天候などを司っている。
第二天
Rachia
堕天使を封じている獄…なのだが、結構栄えているのが笑える。メギドの拠点、 ハールから見れば虚飾。
もしかしたら、昼になることはないのかも。
第三天
Shehaqim
南には正しき人の為に豊かな自然(いわゆるパラダイス)、北に不信心者の為 に暗黒の世界がある。死後に逝くとこ。
第四天
Machonom
太陽と月の運行を行う場所。天使達が音楽を奏で、豊かな木々に囲まれ、知 恵の実もここにある。
……が、シルミラではメディアの拠点。かなり笑える。
いわゆるエデンの園は、通常ここのこと。
第五天
Mathey
天使用の牢獄。
第六天
Zebul
大天使達の拠点。ミラージュの中枢。
第七天
Araboth
神域。神の玉座がある。…クロッド戦、覚悟は、いい?




シルミラ雑感


アドベンチャーゲームにストーリーは必要か。
当然必要だ。最早ミステリーハウスの時代ではない。
では、RPGにストーリーは必要か。
必ずしも必要とは言えないが、ストーリーが魅力のRPGは多数存在する。
では、アクションゲームではどうか。

この問いに挑戦し、そして見事に(セールスのみで考えれば)失敗作となったのが、このシルミラと言えるだろう。
失敗した理由は、色々挙げられよう。
だが私には、最大の理由は、「ゲームをプレイする側が最初からストーリーなど求めていなかったから」 に思えて仕方がない。
トレジャーといえば、高い技術力と職人的な創り込み、そして多彩なアイディアに裏打ちされた、質の高いアクションゲームが売り。
実際、メガドラ時代のガンスターヒーローズやエイリアンソルジャーは、未だにマニアの間では、名作との 賞賛を欲しいままにしている。
だが、そのことが、シルミラに関しては、遊ぶ側、製作側の双方にとって、逆に不幸な結果を招いたのではないか。

つまり、製作側が提示した「ストーリーの面白さ」という新要素に対し、遊ぶ側が見向きもしなかったということだ。
幸運か不幸か知らないが、トレジャーだけにアクションゲームとしても高い完成度を持っていたため、 余計にストーリーは蛇足扱いとなった。
そして上に書いたような様々な設定は、多くのユーザーにとってゲームの面白さに全く寄与しないまま、 歴史の中に埋もれることとなった。

知っての通り、シューティングの世界においては、メタルブラックやレイシリーズ等において、既に ゲームとストーリー性の両立は実現されている。
決してゲームにとって、ストーリーが蛇足でないことは、証明されているわけだ。
ならば、アクションゲームでも、同様の面白さは実現可能なはずである。

尤も、シルミラの側にも非は多い。延々金稼ぎを要求される冗長性や、属性というアイディアが 必ずしも遊ぶ側にとっての快楽に結びついていないところなど、何度も遊 ぼうという気持ちにならない部分が多過ぎる。
そしてたかが1回のプレイで分かる程には、語っている主張は単純なものではない。

引き裂かれた世界。その世界に根を張り生活する者たち。
そこへ過去への回帰を主張し舞い降りた罪人の名を持つ救世主。
世界を2分する価値観、それを巡る争い、人々の思惑。
正しい選択とは何か。今生きているこの世界を否定し、世界を過去に戻すことは、本当に世界を救うことだと言えるのか。

もしも、あなたがシルミラをいまいちなゲームと思っているならば、アクションゲームとしてではなく、 「物語を語る媒体」としての目を持ってもう一度遊んでみて欲しい。
そしてその裏に流れる「主張」に気づくことが出来たなら、このゲームを今までよりは面白いと感じることが出来るはずだ。



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